先週末の1泊2日の香港旅行で香港プレミアリーグに所属する「横浜FC香港」の試合を観戦してきた。
前週末、香港エクスプレスの日本→香港1円セールで香港に行ってきた。
その時の詳細はこちら
香港といえば、1997年に中国に返還される前はイギリス領だったこともあり、早くからフットボールが行われており、リーグ創設はなんと1908年。106年も前のことだ。
もちろん、アジア最古のリーグである。
また、リーグのプロ化も1968年とアジア初であり、元マンチェスターユナイテッドのジョージ・ベスト(元北アイルランド代表)や元イングランド代表ボビー・ムーアなど宗主国であるイギリスを中心に世界を代表するスター選手がプレーし、彼らの姿を見ようとたくさんの香港人がスタジアムに訪れた。
しかし、1986年以降、リーグから外国人選手を締め出した制度がおよそ3年間続いたせいで香港サッカーのレベルは一気に低下。その後も経済不振の影響で各スポンサーが撤退し、スタジアムには閑古鳥が鳴き、香港フットボール界は混迷を極めた。
一方、代表チームはというと、1950年代から本格的な活動をはじめ、1950〜70年代にはアジアカップにも出場し、3位に輝くなど当時は韓国と並ぶアジアの強豪の一角だった。
我らが日本代表にも1970年代までは6勝3分2敗と勝ち越しており、逆に1980年以降はJリーグができたこともあり、日本代表の8勝2分と大きく差を広げられてしまった。
そして今年、香港フットボール界は変革の時期を迎えた。
2009年の東アジア競技大会で男子香港代表が金メダルを獲得したことで再びフットボールが注目されはじめ、「鳳凰計画(プロジェクト・フェニックス)」という政府支援の下、若手育成、レベル向上など香港サッカーの振興を目指すプロジェクトが発足。
その一環として今季からトップリーグの名称も「香港職業聯賽(Hong Kong Premier League)」に変わった。

また、AFCのクラブライセンス制度に則ったリーグ運営になり、ACLの参加本式が変わったため予選にも参加できることになった。
今季は、南華(South China)が予備予選1回戦から登場し、タンピネス・ローバース(シンガポール)に勝利したものの、2回戦でチョンブリー(タイ)に敗れて敗退。南華は、ACLの下部大会であるAFCカップへ舞台を移すが、残念ながらグループリーグで敗退。しかし、かつて伊藤壇選手も所属していた傑志(キッチーSC)が準決勝まで勝ち進む快進撃を続け、アジアにその名を轟かせた。
香港では、前述の伊藤壇選手はじめ、これまで15人前後の日本人選手がプレーしている。
その古くは1975年にプレーした佐田繁理選手。この佐田選手だが、実はあのさだまさしさんの弟で、現在は兄の事務所の社長。そして、あまり知られていないが、日本人サッカー選手の海外組第1号と言われている。
詳細はこちら→フットボールチャンネル
その後、前述の伊藤壇選手が香港リーグ選抜としてACミランと対戦するなど大活躍。

2009年には、野人こと元日本代表の岡野雅行選手がペガサスでプレーし、話題になった。

なお、現在は元日本代表の福田健二選手と村井泰希(愛媛FCへレンタル中)が横浜FC香港、東京ヴェルディや横浜FC、アメリカなどで活躍した吉武剛選手が元朗足球會に所属している。
そう、今回の香港旅行の1番の目的は、福田健二選手が所属している香港プレミアリーグの横浜FC香港の試合を観に行くこと。
福田健二選手は、名古屋グランパスでJデビューを果たし、その後は仙台や彼の故郷である愛媛FCでもプレー。
愛媛時代 ※J's GOALより

仙台時代 ※サンスポより

また、パラグアイ、メキシコ、スペイン、ギリシャなど長年、海外で結果を出し続けてきた日本屈指の点取り屋である。※情熱大陸HPより

そして、現在所属する横浜FC香港は2012年に設立された新しいクラブ。

元々は香港のクラブだったが、2012年に横浜FCが運営権を取得し、「横浜FC香港」へ改名。
胸スポンサーは横浜FC同様にLEOCが務めるが、ユニホームのブランドは横浜FC(ヒュンメル)と異なりナイキを使用している。
初年度は下位に低迷していたが、最終戦で和富大埔と引き分け、18試合4勝8分6敗で9位、勝ち点1の差で残留を決めた。
この時、土壇場の後半ロスタイムに同点ゴールを決めたのが、福田健二選手でした。
2014年7月からは香港の企業へ運営会社を変更。それに伴い、クラブ名も「YFCMD」へ改名。なお、オーナー企業だったLEOCは引き続き胸スポンサーを務めている。
〜これまで所属した日本人選手〜
吉武剛 2012-2014
村井泰希 2013-2014(現在愛媛FCに期限付き移籍中)
福田健二 2013-
原田慎太郎 2013-2014
スタジアムはどんな雰囲気なのだろう…
期待と不安を持ちながら試合会場であるスタジアムへ向かった。
ところが、キックオフに間に合うか微妙だったのでタクシーに乗ったが、道が渋滞しており、到着した時には試合は既に始まっていた。
こちらはチケット売り場。
値段は60香港ドル(約900円)
ラッキーなことにまだ試合は動いてなかった。
急いでスタンドへ向かおう…
と思ったら矢先に先制点が入ってしまった。
しかも決めたのは白のアウェイユニフォームの横浜FC香港。残念ながら見逃してしまった。
このHammer Hill Road と検索に出てきたスタジアムは一見、メインスタンドのみの日本の地方にありがちなスタジアムだが、後方に見えるビル群がいかにも香港らしい。
そして、メインスタンドは8割方埋まっており、これには本当に驚いた。
こちらはホームチームの応援団。人数は少ないが、ちゃんと太鼓とフラッグを使って一応、形にはなっている。
対するこちらはアウェイ横浜FC香港のサポーター。
アウェイにもサポーターが来ていることに驚いたが、ここは香港である。
1時間もあれば、ほとんどのスタジアムに行くことができ、お金をかけずに全試合好きなクラブの試合が見ることができる。
スタンドに着いた僕らは一応、部外者なので端っこで観戦。
目の前には福田健二選手。
意外にも実際にプレーしている姿を見るのはこれが初めて。
体を張って前線でチームの起点になっていた。
そして、横浜FC香港が追加点。
ゴールの瞬間、アウェイ側だけでなく、スタンド中央、そしてホーム寄りも盛り上がっていたところをみると、そんなに境界線はなく、どちらかのサポーターというよりサッカー好きが多いということがわかった。
2ー0で横浜FC香港がリードして、前半終了。
時間がなかったのですぐにスタジアム探索へ。
こちらはスタジアムグルメ売り場。
まぁ、期待はしてなかったが、たいしたものは売っていませんでした。
横浜FC香港のブース。机の上にはファンクラブの会員になると、もらえるシーズンパスとチームのシャツが載っている。
なんと、その場で申し込む人を発見。日本人だけでなく、香港の人々にも徐々に認知され、結構人気があるみたいだ。
興味のある方はこちらから入会できる様子→YFCMD公式ホームページ
後半は移動し、横浜FC香港サポーターの方々のそばで観戦することに。
『ヨコハマエフシー‼︎』とスタンド上段にいた白人のかけ声に合わせて、空気棒を叩く。単純だが、ら実はこれが結構楽しい。
すると、サポーターの女性の方が、めぼしいスタグルを見つけられなかった僕たちになんと、お菓子と飲み物をくれるではないか!
お話を聞くと、このお菓子は応援している方々に配っているようでチームができた2年前からのサポーターだという。
僕らがこの試合のために日本から来たといったらすごい喜んでくれて、試合後に今日誕生日の選手にバースデーケーキをプレゼントするらしく、それに参加しないかと誘われたが、後半途中で空港に向かわなければいけなかったので泣く泣く断念。
後半途中にまた来ますと再会を誓ってお別れ。
大変親切にしてくれたサポーターの方々。
試合中にもかかわらず、香港サッカーのことをいろいろ教えてくれただけでなく、空港への道順も教えてくれて、本当にありがとうございました!
彼女の話を聞いていると、横浜FC香港を立ち上げ当初から見ていてクラブのことをもっと知ってもらいたいという気持ちがすごくすごく伝わってきた。
アジアの片隅でまた日本人が日本のサッカーのために頑張っている姿が見れただけで今回香港に行った甲斐があった。
そして、いつか現地の人達を巻き込んで何かイベントとかやったら楽しいはず。
香港はLCCが飛んでいるので行きやすいし、スタジアムにもあんだけ観客も入って盛り上がっているのだからこれからすごいことになりそうな予感がする。
香港プレミアリーグ、そして横浜FC香港の今後に期待したい。
前週末、香港エクスプレスの日本→香港1円セールで香港に行ってきた。
その時の詳細はこちら
香港といえば、1997年に中国に返還される前はイギリス領だったこともあり、早くからフットボールが行われており、リーグ創設はなんと1908年。106年も前のことだ。
もちろん、アジア最古のリーグである。
また、リーグのプロ化も1968年とアジア初であり、元マンチェスターユナイテッドのジョージ・ベスト(元北アイルランド代表)や元イングランド代表ボビー・ムーアなど宗主国であるイギリスを中心に世界を代表するスター選手がプレーし、彼らの姿を見ようとたくさんの香港人がスタジアムに訪れた。
しかし、1986年以降、リーグから外国人選手を締め出した制度がおよそ3年間続いたせいで香港サッカーのレベルは一気に低下。その後も経済不振の影響で各スポンサーが撤退し、スタジアムには閑古鳥が鳴き、香港フットボール界は混迷を極めた。
一方、代表チームはというと、1950年代から本格的な活動をはじめ、1950〜70年代にはアジアカップにも出場し、3位に輝くなど当時は韓国と並ぶアジアの強豪の一角だった。
我らが日本代表にも1970年代までは6勝3分2敗と勝ち越しており、逆に1980年以降はJリーグができたこともあり、日本代表の8勝2分と大きく差を広げられてしまった。
そして今年、香港フットボール界は変革の時期を迎えた。
2009年の東アジア競技大会で男子香港代表が金メダルを獲得したことで再びフットボールが注目されはじめ、「鳳凰計画(プロジェクト・フェニックス)」という政府支援の下、若手育成、レベル向上など香港サッカーの振興を目指すプロジェクトが発足。
その一環として今季からトップリーグの名称も「香港職業聯賽(Hong Kong Premier League)」に変わった。

また、AFCのクラブライセンス制度に則ったリーグ運営になり、ACLの参加本式が変わったため予選にも参加できることになった。
今季は、南華(South China)が予備予選1回戦から登場し、タンピネス・ローバース(シンガポール)に勝利したものの、2回戦でチョンブリー(タイ)に敗れて敗退。南華は、ACLの下部大会であるAFCカップへ舞台を移すが、残念ながらグループリーグで敗退。しかし、かつて伊藤壇選手も所属していた傑志(キッチーSC)が準決勝まで勝ち進む快進撃を続け、アジアにその名を轟かせた。
香港では、前述の伊藤壇選手はじめ、これまで15人前後の日本人選手がプレーしている。
その古くは1975年にプレーした佐田繁理選手。この佐田選手だが、実はあのさだまさしさんの弟で、現在は兄の事務所の社長。そして、あまり知られていないが、日本人サッカー選手の海外組第1号と言われている。
詳細はこちら→フットボールチャンネル
その後、前述の伊藤壇選手が香港リーグ選抜としてACミランと対戦するなど大活躍。

2009年には、野人こと元日本代表の岡野雅行選手がペガサスでプレーし、話題になった。

なお、現在は元日本代表の福田健二選手と村井泰希(愛媛FCへレンタル中)が横浜FC香港、東京ヴェルディや横浜FC、アメリカなどで活躍した吉武剛選手が元朗足球會に所属している。
そう、今回の香港旅行の1番の目的は、福田健二選手が所属している香港プレミアリーグの横浜FC香港の試合を観に行くこと。
福田健二選手は、名古屋グランパスでJデビューを果たし、その後は仙台や彼の故郷である愛媛FCでもプレー。
愛媛時代 ※J's GOALより

仙台時代 ※サンスポより

また、パラグアイ、メキシコ、スペイン、ギリシャなど長年、海外で結果を出し続けてきた日本屈指の点取り屋である。※情熱大陸HPより

そして、現在所属する横浜FC香港は2012年に設立された新しいクラブ。

元々は香港のクラブだったが、2012年に横浜FCが運営権を取得し、「横浜FC香港」へ改名。
胸スポンサーは横浜FC同様にLEOCが務めるが、ユニホームのブランドは横浜FC(ヒュンメル)と異なりナイキを使用している。
初年度は下位に低迷していたが、最終戦で和富大埔と引き分け、18試合4勝8分6敗で9位、勝ち点1の差で残留を決めた。
この時、土壇場の後半ロスタイムに同点ゴールを決めたのが、福田健二選手でした。
2014年7月からは香港の企業へ運営会社を変更。それに伴い、クラブ名も「YFCMD」へ改名。なお、オーナー企業だったLEOCは引き続き胸スポンサーを務めている。
〜これまで所属した日本人選手〜
吉武剛 2012-2014
村井泰希 2013-2014(現在愛媛FCに期限付き移籍中)
福田健二 2013-
原田慎太郎 2013-2014
スタジアムはどんな雰囲気なのだろう…
期待と不安を持ちながら試合会場であるスタジアムへ向かった。
ところが、キックオフに間に合うか微妙だったのでタクシーに乗ったが、道が渋滞しており、到着した時には試合は既に始まっていた。
こちらはチケット売り場。
値段は60香港ドル(約900円)
ラッキーなことにまだ試合は動いてなかった。
急いでスタンドへ向かおう…
と思ったら矢先に先制点が入ってしまった。
しかも決めたのは白のアウェイユニフォームの横浜FC香港。残念ながら見逃してしまった。
このHammer Hill Road と検索に出てきたスタジアムは一見、メインスタンドのみの日本の地方にありがちなスタジアムだが、後方に見えるビル群がいかにも香港らしい。
そして、メインスタンドは8割方埋まっており、これには本当に驚いた。
こちらはホームチームの応援団。人数は少ないが、ちゃんと太鼓とフラッグを使って一応、形にはなっている。
対するこちらはアウェイ横浜FC香港のサポーター。
アウェイにもサポーターが来ていることに驚いたが、ここは香港である。
1時間もあれば、ほとんどのスタジアムに行くことができ、お金をかけずに全試合好きなクラブの試合が見ることができる。
スタンドに着いた僕らは一応、部外者なので端っこで観戦。
目の前には福田健二選手。
意外にも実際にプレーしている姿を見るのはこれが初めて。
体を張って前線でチームの起点になっていた。
そして、横浜FC香港が追加点。
ゴールの瞬間、アウェイ側だけでなく、スタンド中央、そしてホーム寄りも盛り上がっていたところをみると、そんなに境界線はなく、どちらかのサポーターというよりサッカー好きが多いということがわかった。
2ー0で横浜FC香港がリードして、前半終了。
時間がなかったのですぐにスタジアム探索へ。
こちらはスタジアムグルメ売り場。
まぁ、期待はしてなかったが、たいしたものは売っていませんでした。
横浜FC香港のブース。机の上にはファンクラブの会員になると、もらえるシーズンパスとチームのシャツが載っている。
なんと、その場で申し込む人を発見。日本人だけでなく、香港の人々にも徐々に認知され、結構人気があるみたいだ。
興味のある方はこちらから入会できる様子→YFCMD公式ホームページ
後半は移動し、横浜FC香港サポーターの方々のそばで観戦することに。
『ヨコハマエフシー‼︎』とスタンド上段にいた白人のかけ声に合わせて、空気棒を叩く。単純だが、ら実はこれが結構楽しい。
すると、サポーターの女性の方が、めぼしいスタグルを見つけられなかった僕たちになんと、お菓子と飲み物をくれるではないか!
お話を聞くと、このお菓子は応援している方々に配っているようでチームができた2年前からのサポーターだという。
僕らがこの試合のために日本から来たといったらすごい喜んでくれて、試合後に今日誕生日の選手にバースデーケーキをプレゼントするらしく、それに参加しないかと誘われたが、後半途中で空港に向かわなければいけなかったので泣く泣く断念。
後半途中にまた来ますと再会を誓ってお別れ。
大変親切にしてくれたサポーターの方々。
試合中にもかかわらず、香港サッカーのことをいろいろ教えてくれただけでなく、空港への道順も教えてくれて、本当にありがとうございました!
彼女の話を聞いていると、横浜FC香港を立ち上げ当初から見ていてクラブのことをもっと知ってもらいたいという気持ちがすごくすごく伝わってきた。
アジアの片隅でまた日本人が日本のサッカーのために頑張っている姿が見れただけで今回香港に行った甲斐があった。
そして、いつか現地の人達を巻き込んで何かイベントとかやったら楽しいはず。
香港はLCCが飛んでいるので行きやすいし、スタジアムにもあんだけ観客も入って盛り上がっているのだからこれからすごいことになりそうな予感がする。
香港プレミアリーグ、そして横浜FC香港の今後に期待したい。
コメント