僕達は、試合開始2時間前にスタジアムに到着。
スタジアムの周辺には既にたくさんの青のカンボジア代表ユニフォームを着たサポーターでごった返していた。
彼らは、スタジアム前の広場にできていた屋台で食べ物を食べながら笑顔で話している。
きっと、今日の試合のことを話しているのだろう。
中でもフランスパンに肉やハムなどを挟むサンドが人気だった。
このお店は野菜を販売している。おそらく、日本でも流行っている「この野菜を作った人の顔の見える八百屋さん」なのだろう。野菜のほか、コメや果物なども販売していたが、やはりこのタイミングで野菜やコメを買う人はいなかった。
こちらは、タオルマフラー。おそらくカンボジアサッカー史上初のサッカー専用の「タオマフ」に違いない。
これを制作した方の話だと、売上の35%が病院に寄付されるらしい。価格は6ドルなので日本代表戦で現地を訪れる日本サポーターの皆さん、おみやげに一枚いかが。※ユールネーバウォークアローンはリバプールとは関係ないらしい。

このタオマフ屋さんをソンハーくんと物色していたところ、なんと、お店の人がタオマフをソンハーくんにプレゼント。これは本気でカンボジア代表を応援してほしいという気持ちの現れなのだと思う。本人もどんどんカンボジア人の中で有名になってきているのを自覚しているようで「がんばってカンボジア代表を応援しなきゃ」と言っていました。

と、いろいろしているうちに代表選手が乗ったバスが到着。日本ではたくさんのサポーターが追いかけて写真を撮る場面だが、カンボジアの人は誰一人追いかけようとせず。笑
唯一、バスのそばに寄っていった若い女の子たちと記念撮影。だが、よく見てみると彼女たちは選手の彼女や友人だったらしいい。カンボジアでは代表選手ですら、まだまだ認知度が低いようです。多くの子供たちがサッカー選手になるのを夢見てくれるまでにはまだ少し時間がかかりそうです。
ちなみにこの日、こんなに早くスタジアムを訪れたのには理由がある。
現在、「サムライフットボールチャレンジ」 で日本から大学生が3人カンボジアに来ている。
期間中、彼らに与えられた仕事の中にソンハーのFacebookの友達を5000人作る というミッションがあり、この日の代表戦はそれを実現するためにはもってこいの大チャンスだった。
趣旨は
ソンハーと写真を撮る
↓
Facebookでソンハーと友達になる
↓
友達10人以上をタグ付けし、写真をアップする
↓
抽選でソンハーのネーム入りカンボジア代表ユニフォームをプレゼント!
この日、スタジアムでソンハーが友達を作るためにこのようなプラカードを持ち、他の人がビラを配り、写真を撮ってもらった。
最初は遠慮気味だった彼らも少し話かけたらどうやら円陣がかかってきたようでどんどん積極的に話しかけて写真を撮ってもらえるようになった。
ちなみにこの試合のチケットだが、1番高いメインスタンドが20000リエル(5USドル)。W杯予選では7.5ドルなのでやはり親善試合価格なのだろう。
試合は午後6時半キックオフ。
ブルーがカンボジア代表、オレンジがブータン代表。なんだか、ユニフォームの色だけを見ると先日のカンボジアンタイガーFC対プノンペン・クラウンを見ているかのような錯覚に陥った。
試合は終始、カンボジア代表が攻めに攻めまくり、チャンスを作るもなかなか決めきれず、血胸ラッキーゴールみたいなのが2点入り、2-0で勝利した。

試合内容もさることながら観客数も思っていたよりも少なかった。(それでも3万人以上はいたが)
エースのワタナカもケガでベンチ外。なので試合内容も物足りなさ過ぎた。
やはり親善試合だったからだろうか。
先日のU-16ASEAN選手権は4万人以上入っていたと思う。
どうやら、カンボジア代表が試合をやればやるだけお客さんが入るわけではなさそうである。
彼らが見たいのは真剣勝負。
そして、ゴールだと思う。
試合中、チャンスをなかなか決めきれないカンボジア代表を見ていたら正直、眠くなった。
そして、日本代表が相手だったら一体何点取られるんだろうと思うと、ちょっと怖くなった。
日本代表戦まであと2週間。
残念ながら今回のカンボジア代表には、タイガーFCの選手は1人も選ばれていない。
しかし、彼らはカンボジアという一国を代表する選手たちなのだ。
彼らにはプライドを持ってほしいし、残された時間を有意義に使い、最善の準備を尽くしてほしい。
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