クラシコ
(スペイン語: El Clasico カタルーニャ語: El classic)は、スペイン語で「伝統の一戦」(英語で言うところの"The Classic")を意味し、サッカーのスペインリーグ、リーガ・エスパニョーラのレアル・マドリードとFCバルセロナの試合のことを指す。スペインダービー(Derbi espanol)とも呼ばれ、数あるナショナルダービーの中でも最も注目を集めるものの1つである。 ここから派生して、各国サッカーリーグの「ナショナルダービー」、またはそれに準ずる試合について「クラシコ」と表記する試合が多数ある(多摩川クラシコ他)。 Wikipediaより




先週末、本家スペインのクラシコが行われたが、今週末は"カンボジア版クラシコ" プノンペン・クラウンFC対ボンケット・アンコールFC戦。カンボジアリーグを代表して、今季のAFCカッププレーオフに出場した両クラブの一戦は、カンボジア国内でも数日前から各メディアで話題になっていた。
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※ボンケット・アンコールFCFacebook pageより

 
 
 
 


最近、サッカー観戦する友人が増え、様々な試合を観戦に行っている。
今週末選んだのはこの試合で、カンボジアリーグで優勝がかかった試合など以外ではシーズン通して最も盛り上がるだろうこの対戦カード。


試合会場となるクラウンのホーム・RSNスタジアムはプノンペン郊外にあり、アクセスは決して良いと言えないが、例年満員近くになるほど盛り上がっている。

訪れるのは1月末のAFCカップ2017プレーオフ以来、3ヶ月ぶり。

キックオフ1時間20分前に到着。

既にもうスタグル等が出ていた。
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1本2000リエル(50円)の焼き鳥。これが本当に美味しい。普段はめったに屋台で購入しないが、スタジアムで食べるのは格別。他にも魚?の揚げてるものなどが売っていた。
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こちらは値引きされた昨シーズンの型落ちのユニフォーム等。
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 ちなみにこれが今季のユニフォーム。質も値段もカンボジア国内で最も高い。(まずメンバーシップがあるのもおそらくここだけ)
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選手入場前、集中・緊張している選手達をこんなに近くで観れるのもカンボジアリーグのいいところ。
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カンボジアリーグの観戦者は試合直前もしくは開始後にスタジアムへやってくる傾向にある。この日もキックオフ時にはバックスタンドはこんな感じだったが、前半20分くらいにはほぼ満員に。
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この試合には、両チーム合計3人の日本人選手がスタメンに名を連ねた。
ボンケットののFW村松知輝選手(手前の青No.10)、DF水野輝選手、クラウンのMF鈴木雄太選手
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試合は、開始直後こそ両者譲らぬ展開が続いたが、ボンケット守備陣の一瞬のスキを突いて前半30、36分にクラウンが連続で得点を奪い、試合を優位に進めると後半にも2点を追加し、4-0で完勝。


昨シーズン絶対的な王者だったボンケットを相手にクラウンの選手達が躍動。
特に後半は点差が開いていたこともあり、選手達は余裕を持って躍動しており、見ているサポーター達は有意義な45分間を過ごせただろう。
今季、クラウンに新加入した日本人の鈴木選手のプレーは初めて見たが、素晴らしいアシストも記録するなど攻守両面に顔を出し、いい選手でまた観に行きたいと思わせてくれた。

自分達は友人である村松、水野選手を応援ということもあり、ボンケット側に陣取っていたので、クラウン側スタンドの熱があまり伝わってこなかったが、プロのサッカーの試合という興行としては非常に見応えのある試合だった。

その理由としては様々あると思うが、やはりスタジアムだろう。
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ピッチ上にいる選手達の声が聞こえてくるほどスタンドとの距離が近く、選手同士の駆け引きや激しいぶつかり合いなど、臨場感溢れるエンターテイメント性がスポーツ観戦魅力のひとつ。(雰囲気が柏レイソルのホーム・日立台に似ている)

これは観客席とピッチの間にトラックがあるオリンピックスタジアムや設備が乏しいオールドスタジアム、ウエスタンスタジアムでは決して体感することのできない。


また、スタジアム設備に加えて、以下のものが重要。

①試合前中に食べられるスタジアムグルメがちゃんとある
②ホームクラブのグッズを購入することができる
③サポーターが持っているフラッグや大旗(視覚的)な応援
④サポーターの太鼓やブブゼラ?などで創り出す応援(聴覚的)
⑤得点時に盛り上げるスタジアムDJや試合前の選曲


以上、5つのことが見に来た人がサッカー観戦を楽しむ上で必要なもの。
このRSNスタジアムスタジアムにはこれらが全て揃っているからあの雰囲気を生み出すことができる。(残念ながらこれらは他のカンボジアのクラブにはほとんど存在しない。)



また、初めてここに一緒に観に行った友人達がクラウンの選手達の奮闘やスタジアムの雰囲気を気に入ってくれて、このクラブ好きかもと言っていたのは嬉しかった。サッカー自体のレベルや試合内容はもちろん大事だが、あの空間にはサッカー観戦を好きになる理由が詰まっている。

このRSNスタジアムはカンボジア国内で唯一無二の存在あるといことを再確認することができた試合だった。他のクラブもこれを真似てでもいいのでどんどんやってほしい。
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※プノンペン・クラウン公式Twitterより






一方、0-4で敗れてしまったボンケットだったが試合後にある出来事があった。

ライバルに大差で敗れ、うなだれて早々にベンチに帰る選手もいる中、村松・水野の両日本人選手が選手達を引っ張り、最後まで応援してくれたボンケットサポーターのもとに挨拶へ。
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村松選手は他の選手達が挨拶を終わって、引き上げた後も残り、サポーター一人ひとりに対して最後まで写真撮影などに応じていた。

この時のことを試合後、本人に聞くと、「(大差がついて帰っていく人もいる中)最後まで自分達を応援してくれたから」と答えた。

現在のカンボジアリーグでは日本人選手が10名以上在籍しており、プレー面でお手本となっているが、彼のこういったプロサッカー選手としての感謝の心を持った真摯な対応もやはり見習うべき部分はおおいにあると感じた。

現地の選手達には自分達がプロサッカー選手だということを自覚してもらうのはもちろんだが、まず「プロとは何か?」ということ自体を学ぶ環境がない。

プレー面だけではなく、プロサッカー選手としてのマインドなどを学ぶ機会を作らない限り、この国におけけるサッカー選手とサッカーの価値はこのままで終わってしまうだろう。

サッカーに対して、いろいろ考えさせられた瞬間だった。 




<村松選手のブログ>
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「村松知輝のブログ」~成長した姿でもう一度Jリーグへという目標に向かって歩んでいく中での日々の奮闘を綴ったブログ~