7月1日

コロンビア戦から1週間が経った。

この試合を振り返ると寂しくなるので、どこかで逃げて現実を受け入れることことができない自分がいた。




この1週間

「サッカーに勝敗は付き物」

「チームにはいつか必ず終わりは来るから仕方ない」

「せっかくワールドカップに来ているんだから残りの滞在も目一杯楽しむ!」

などと口では言っていたが、正直、試合後の選手達のコメントも楽しみにしていた知り合いのライターさんの記事も読む気がおきなく、他の試合をテレビで見てもそれほど面白くもなく、残りのブラジル滞在も全くといっていいほど楽しむことができなかった。



自分のこれまでの人生の中でもこの4年間は、南アフリカワールドカップ、アジアカップ、ロンドン五輪、アジア予選、コンフェデ、2度の欧州遠征など「日本代表と共に生きてきた」といっていいほど日本代表の試合を見に世界中のスタジアムを訪れた。

そして、その土地土地で多くの人と出逢うことだでき、僕にとってかけがえのない貴重な財産になった。

コロンビア戦の前日、昔のブログを見て出逢ったみんなのことを考えた。



「このままでは終われない」と切実に思った。






試合開始4時間前

日本サポーターみんなでスタジアム行きのバスに日の丸や横断幕を貼り付けジャック
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バスの車内ではニッポンコールし、気分は最高潮
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みんなの心は踊っていた。



途中下車し、スタジアムまで歩き、付近の住民から「ジャポン!」と歓迎される
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僕はスタジアムまで仲間と共に歩いたこの道のりを一生忘れない。




スタジアムに着くと早速、コロンビア人サポーターと交流開始
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現地ブラジル人たちによる華麗なダンスタイム
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僕らも負けじと輪になって応援ソングを披露
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こちらはコロンビア人サポーターvs日本人サポーターによる前哨戦
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クイアバのあまりの暑さに日影で休憩しながらの交流となった。
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試合前のスタジアム周辺でのこういった時間が、ワールドカップの醍醐味でもある。




また、この日のスタジアムはこれまでの丸型の2会場とは違った四角型。
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体力温存のため、スタジアム入場後にピンに変身
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ウォーミングアップ時、バックスタンドに陣取ったが、まわりはもうコロンビア人だらけ。
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キックオフ直後に追い出されたので日本代表サポーターが集まるゴール裏に移動。
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前半ロスタイムの岡崎の同点ゴールでもうみんな大興奮、写真を撮る余裕なんてなく、嬉しくて嬉しくて出てくる涙を抑えるので必死だった。

彼のおかげでハーフタイムはこの日最も幸せな15分間になった。





そして、後半はいくら点を取られても諦めずに「前へ進め!」、「点を取ろうぜ!」とみんなが声を出していた。





もっとこのメンバーの試合を見ていたい。




しかし、刻々と時間は進んでいく。




そして、タイムアップ

日本1-4コロンビア




4年に及ぶ僕らの長い旅は終わった。
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僕は涙が止まらなかった。

負けて敗退が決まったことはもちろんだが、日本代表を通してこの4年間、僕らサポーターみんなで築き上げてきたものが一気に終わったような気がして悲しかった。


これでザックJAPANの冒険が終わるなんて想像もつかなかったし、まだ心の準備も整っていなかった。


試合後、友人達と顔を合わせると涙の出る量がさらに加速した。

みんな泣いていた。



みんなとこの代表をもっと見ていたかった。



しばらくの間、何もできずにぼーっとしていると一つの光景が目に入ってきた。

報道でも話題になっていたゴミ拾いしているサポーターだ。

そのサポーター達に対し、現地のブラジル人達が次々とありがとうと言っている。励ましてもいる。
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そんな光景を見ていると、僕の肩を誰かがたたく。

振り返るとブラジル人だった。


「今回は残念だったけど、日本はいいチームだ!いいサッカーしているし、必ず強くなる!次のロシアで必ず会おう! あ、その前に2年後のリオ五輪かな。笑」

ブラジル人達は優しかった。


今回、公式ソングや町の盛り上がりなど全てが前回の南アフリカワールドカップより劣っていると思いがちだったが、僕ら敗れた者達に対しての対応はさすがサッカー王国。

彼らの優しさのおかげで悲しさがほんの少しだけ和らいだ。








このブログを書いたことでブラジルでの日本代表の戦いを振り返ることができた。


今回でザックJAPANは終わってしまったが、僕のサッカー旅は続きます。

これからも世界中のサッカーを当ブログ「Footrip」を通して一人でも多くの人に伝えられるよう書いていきますのでよろしくお願いします。



7/1
スペインのマドリードより